入れ歯と咬み合わせは関係があるんですか?
保険で作った入れ歯が合わない、という経験はないでしょうか?
入れ歯がフィットしない理由はいったい何なのでしょうか。
入れ歯がフィットしない理由は?
実はその原因は、咬み合わせを考慮して入れ歯を制作できていないことにあります。
咬み合わせを考慮して入れ歯を制作する場合、具体的な順序は
①入れ歯の土台を整える
②土台に合う入れ歯を作る
という二段階になります。
①入れ歯の土台を整える
①では、残っている歯が入れ歯にとって、残す価値のある歯かどうかを判断します。
判断の際には、
・歯がグラグラではないか
・本来の歯の位置とは違って、飛び出したり、引っ込んだりしてしまっていないか
などを参考にします。
入れ歯に不必要な歯を除去して、新しい入れ歯を機能させるために土台を整えるイメージです。
歯科医師がいくら丁寧に入れ歯を作ったとしても、咬み合わせがガタガタしたところにフィットさせるのは非常に難しいことです。
さらに、仮に一時的にフィットできたとしても、それを長い間使い続けるのはもっと難しいことなのです。
②土台に合う入れ歯を作る
そして②で、その土台に合う入れ歯を作っていきます。
①は保険治療の範囲でも判断し、対応することも可能ですが、②からが大きな分かれ目となります。
保険の入れ歯の場合、設計や材料に制限があり、咬み合わせを整える治療ができないため、せっかく作った土台を活かすことができません。
そのため、他の医院を離れて当院へ来院する患者さんも「歯を抜いてまでして入れ歯を作ったのに、全然合わない」という不満をお持ちの方が圧倒的に多いです。
保険の入れ歯では、費用も時間もかけられませんので、選択肢が少ないというデメリットもあります。
仮に、上記の①、②をしない場合、負のスパイラルがまわってしまうことになります。
入れ歯(そして咬み合わせ)が安定せず、調子が悪くなり、そして次々に歯が抜けてしまい、咬み合わせがさらに崩壊し、最終的に入れ歯も作り直しになる、という流れです。
フィットし、よく機能する入れ歯を作りたい場合、単に入れ歯の形だけの話ではなく、お口の中の咬み合わせ全体を見た治療が必要になります。
咬み合わせは歯科治療の根本
歯科治療において、咬み合わせは(入れ歯治療に限らず)すべての根本にあるべきものです。
しかし実は、咬み合わせについては歯科大学のカリキュラムに入っていないため、歯科医師であるにも関わらず、しっかりと学ぶ機会がありません。保険治療がメインなので、大学では教えられないのが現実なのです。
理論や技術は歯科大学を卒業後に、自分で学びに行かなくてはなりません。
保険の入れ歯治療の場合、咬み合わせを学ぶ必要が少ないため、咬み合わせについての理解が薄いという場合も少なくありませんのでご注意いただきたいと思います。
入れ歯の治療をご検討される場合・・・
治療方法をご検討される際は、まずは咬み合わせのチェックをすることをおすすめします。
咬み合わせをチェックすることで、本当に自分に合う治療が分かります。自分の口の中に人工物が入るので、合わないものが入ってしまったら弊害が起こります。
咬み合わせ診査・診断をしたうえで、治療に取りかかることが重要と言えるでしょう。
⇒私自身も、歯科スタディーグループで咬み合わせのコースを修了しております
当院では入れ歯の無料相談と、入れ歯治療をされる方には咬み合わせの診査・診断を行っております。まずお話を聞いてみたい、という方もお気軽にご相談いただければと思います。
咬み合わせ診査の詳細はこちら神奈川県茅ヶ崎市 岩田歯科医院 岩田直之